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特集 小外科・外来処置マニュアル Ⅶ.尿路・性器
83.前立腺炎症候群
著者: 門田晃一1 公文裕巳1
所属機関: 1岡山大学大学院医歯学総合研究科泌尿器病態学
ページ範囲:P.260 - P.261
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前立腺炎は成人男性に発症する比較的頻度の高い泌尿器科疾患である.従来,その病型は急性細菌性,慢性細菌性,慢性非細菌性に加え,前立腺局所に明らかな炎症所見を伴わない前立腺痛(prostatodynia)の4型に分類されてきた.急性細菌性前立腺炎は細菌感染による急性炎症性疾患で,泌尿器科医であればその診断は比較的容易であり,治療(抗菌化学療法)に対する反応性も良好である.一方,慢性前立腺炎は多彩な臨床症状を呈し,しばしば治療に難渋する.慢性前立腺炎は基礎的にも臨床的にも未解決な点が多く,複数の病態が混在する症候群であり,そのため治療方法も確立されていない.多くは長期の臨床経過をとり,患者のQOLは著しく障害される.
前立腺炎は成人男性に発症する比較的頻度の高い泌尿器科疾患である.従来,その病型は急性細菌性,慢性細菌性,慢性非細菌性に加え,前立腺局所に明らかな炎症所見を伴わない前立腺痛(prostatodynia)の4型に分類されてきた.急性細菌性前立腺炎は細菌感染による急性炎症性疾患で,泌尿器科医であればその診断は比較的容易であり,治療(抗菌化学療法)に対する反応性も良好である.一方,慢性前立腺炎は多彩な臨床症状を呈し,しばしば治療に難渋する.慢性前立腺炎は基礎的にも臨床的にも未解決な点が多く,複数の病態が混在する症候群であり,そのため治療方法も確立されていない.多くは長期の臨床経過をとり,患者のQOLは著しく障害される.
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