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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻11号

2004年10月発行

文献概要

特集 小外科・外来処置マニュアル Ⅷ.四肢・皮膚

87.捻挫(足関節挫傷)

著者: 山本晴康1

所属機関: 1愛媛大学医学部整形外科

ページ範囲:P.272 - P.273

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疾患の概念

 足関節の捻挫は日常よく遭遇する外傷であり,ややもすると安易に治療され,捻挫を繰り返すことになり,将来,変形性関節症に発展することがある.足関節の捻挫の中で外側靱帯損傷はその解剖学的脆弱性のため生じやすく,足関節の捻挫の90%以上を占める.受傷機転は段差を踏み外したりスポーツ活動時に人の足の上に着地したりして,足関節を内側にひねる,すなわち内がえし(内反・内転・尖足位)を強制されることである.外側靱帯の中でまず前距腓靱帯が断裂し,外力が大きいと踵腓靱帯が断裂する(図1).後距腓靱帯が断裂することは少ない.重症度は損傷の程度により,靱帯線維の小損傷(Ⅰ度),靱帯の部分断裂(Ⅱ度),靱帯の完全断裂(Ⅲ度)に分類される.合併症としては裂離骨折,軟骨損傷がある.臨床症状としては腫脹,疼痛,圧痛,皮下出血,動揺性,立位障害,歩行障害などがあり,重症度に応じてその程度は強くなる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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