icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻11号

2004年10月発行

文献概要

特集 小外科・外来処置マニュアル Ⅷ.四肢・皮膚

95.突き指

著者: 荻野利彦1

所属機関: 1山形大学医学部整形外科

ページ範囲:P.294 - P.295

文献購入ページに移動
はじめに

 突き指は指の先端を物にぶつける,あるいは物が指の先端にぶつかることにより生じる外傷の総称である.指の先端から基部に向かう長軸方向の圧迫力と,同時に加わる側方偏位,過伸展や過屈曲の強制により腱損傷,靱帯損傷,掌側板損傷や骨折が単独あるいは各種の組み合わせで起こる.DIP関節では槌指(伸筋腱損傷と骨折),PIP関節では背側脱臼骨折と側副靱帯損傷,母指MP関節では側副靱帯損傷の頻度が高い.軽微な外傷と考えられがちであるが,放置した場合あるは不適切な治療を受けた場合に生じる障害は必ずしも軽微ではない.その治療にあたっては指の機能解剖を熟知している必要があり,整形外科(手の外科)に治療を委ねるべきである.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?