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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻12号

2004年11月発行

文献概要

特集 術中の出血コントロールと止血のノウハウ

肝切除術における術中の出血コントロール

著者: 板本敏行1 大段秀樹1 田代裕尊1 浅原利正1

所属機関: 1広島大学大学院医歯薬学総合研究科先進医療開発科学講座外科学

ページ範囲:P.1429 - P.1433

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 要旨:肝切除術中の出血を回避するためには,解剖を熟知したうえで丁寧な手術手技を心がけることが重要である.ルーペの着用によって繊細な血管処理や止血操作などが可能となる.出血した場合の対処は,決して慌てることなく術野を確保することが第一で,無理な止血操作はかえって大量出血を招く.特に,肝静脈や下大静脈からの出血のほとんどは,出血点を軽く圧迫することによって止血が可能である.肝離断中の出血のほとんどは肝静脈枝からの出血で,CVPを5cmH2O以下に維持することによって出血量を軽減できる.麻酔科医との密な連携が必要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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