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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻12号

2004年11月発行

文献概要

特集 術中の出血コントロールと止血のノウハウ

骨盤内手術における出血コントロール

著者: 萩原明於1 阪倉長平1 大辻英吾1 山岸久一2

所属機関: 1京都府立医科大学消化器機能制御外科 2京都府立医科大学消化器腫瘍制御外科

ページ範囲:P.1434 - P.1440

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 要旨:骨盤内手術の出血は静脈性大量出血を特徴とする.その原因となる要因は骨盤部血管の特殊性と手術視野の悪さである.これら2つの要因の対処として,つぎの(1)~(5)の処置をあらかじめ行っておけば,出血が起こりにくいのみならず,いざ出血した場合も容易に止血できる.具体的には,(1)骨盤内静脈を空虚に保つ工夫を実行すること,(2)乾いた手術野で丁寧な血管処理を行うこと,(3)血管処理の順番を誤らないこと,(4)細い静脈の結紮糸が抜け落ちないように糸針を用いて断端処理すること,(5)静脈性出血は慌てて鉗子で静脈を摑みにいかず,出血の勢いを弱めるまで局所止血剤を用い,正確で辛抱強い圧迫止血を行うこと,が重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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