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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻13号

2004年12月発行

文献概要

特集 直腸癌に対する手術のコツ

直腸癌手術に必要な解剖の知識

著者: 楠正人1 井上靖浩1 三木誓雄1

所属機関: 1三重大学医学部外科学第二講座

ページ範囲:P.1517 - P.1522

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 要旨:下部進行直腸癌の標準術式とされるtotal mesorectal excision(TME)は肛門挙筋までの直腸間膜をすべて筋膜でパッケージングされた状態で切除する方法で,著しく局所再発率を低下させることから,消化器外科専門医にとって必ず習得しなければならない術式である.しかしながら外科的見地からは縫合不全の増加や,骨盤深部での手術操作の困難さが問題となっている.そこで,筆者らは解剖学的見地から3つのポイントに重点を置くことで,TMEに独自の工夫を加えている.本稿ではTMEのlandmarkとなるhiatal ligamentを中心に,理論的には理解できても,なかなかその実践手技がわかりにくいTMEについて,手術に必要な解剖の知識を中心に述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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