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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻13号

2004年12月発行

文献概要

日米で異なる外科レジデント教育・医療事情(第6回)

外科専門医試験とABSITE

著者: 十川博1

所属機関: 1ニューヨーク州立大学ストーニーブルック校一般外科

ページ範囲:P.1588 - P.1589

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◇はじめに◇

 外科レジデント教育の目的は米国のスタンダードな診断,治療が単独で行える外科医を5年間で育成するということだと思われる.5年間の後に外科専門医試験(通称ボードイグザム)に通らねばならない.これは筆記と口答試問に分かれ,それぞれ毎年75%および83%程度の合格率であるから,どちらも一度で合格する率は約62%となる.就職する際には常にBoard certifiedかどうか問われる.外科レジデント終了後数年以内には合格していないとその後は厳しい.外科専門医試験はほとんどが臨床外科学を問う試験なのに対し,インサービスイグザムと呼ばれるABSITE(American Board of Surgery In-Training Examination:通称アブサイト)は外科に関連した基礎医学と臨床外科学が半分ずつ問われる試験になっている.後者は外科のレジデントの間に年に1回,米国のすべての外科レジデントが受けなければならない(通常1月の最後の土曜日に全米で一斉に行われる).そして,自分がその学年の上位あるいは下位何パーセントにいるのか,どの分野が弱いのかがわかるシステムになっている.当然,成績は各プログラムのディレクターに通知され,平均点を下回ると呼び出される.また,それぞれの外科レジデントプログラムはその成績を見て,どの分野が全体として成績がよくないのかを参考にプログラムのカリキュラムを変えたりする.

 今回はそのボードイグザムとアブサイトについて述べる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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