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臨床研究
大腸穿孔に伴う急性肺障害に対する好中球エラスターゼ阻害剤の有効性についての検討
著者: 鈴木慶一1 勝又貴夫1 大野通暢1 橋本健夫1 古川潤二1 山崎晋1
所属機関: 1独立行政法人国立病院機構栃木病院外科
ページ範囲:P.1601 - P.1606
文献購入ページに移動大腸穿孔は胃十二指腸潰瘍穿孔や虫垂炎穿孔に比べて比較的少数ではあるが,日常診療において時に認められる重篤な疾患である.しばしば重篤な細菌性腹膜炎から敗血症性ショックに移行し,さらには急性肺障害(acute lung injury:ALI)や急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress syndrome:ARDS)を合併する頻度も多く,その予後は不良とされている1).
今回,筆者らは大腸穿孔・便汁性腹膜炎術後に発症した急性肺障害に対して人工呼吸器管理に加えシベレスタットナトリウム(エラスポール(R))を投与し,良好な成績が得られたので報告する.さらに,診断に苦慮したため発症から手術まで長時間を要した1例を呈示する.
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