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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻13号

2004年12月発行

文献概要

臨床報告・1

難治性肛門周囲膿瘍で発見された魚骨による右殿部異物の1例

著者: 上山直人1 鶴井裕和2 奥地一夫2 藤井久男3 中島祥介4

所属機関: 1上山クリニック 2高の原中央病院外科 3奈良県立医科大学救急医学教室 4奈良県立医科大学消化器・総合外科学教室

ページ範囲:P.1627 - P.1629

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はじめに

 魚骨が生体内で異物となって引き起こす病態として口腔内や咽頭・喉頭部への刺入,消化管穿孔による胸膜炎1),腹膜炎2)などが挙げられる.しかし,今回,当施設にて右殿部を中心に再発を繰り返す難治性肛門周囲膿瘍の治療中,膿瘍腔内に魚骨による右殿部異物が発見された症例を経験した.治療経過から食事性に摂取された魚骨が直腸を穿通して肛門周囲から右殿部の脂肪組織から筋層内にとどまり,感染を引き起こしたものと考えられた.

 直腸・肛門管を離れた殿部脂肪層内から魚骨が発見された稀な右殿部異物の1例を経験したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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