icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻2号

2004年02月発行

文献概要

特集 GIST(gastrointestinal stromal tumor)診療の最前線

GIST(gastrointestinal stromal tumor)の免疫組織化学による診断

著者: 大橋明子1 廣田誠一1

所属機関: 1大阪大学医学部附属病院病理部

ページ範囲:P.129 - P.135

文献購入ページに移動
 要旨:消化管間葉系腫瘍の大部分はGIST,筋原性腫瘍(ほとんどが平滑筋腫,稀に平滑筋肉腫),神経性腫瘍(ほとんどが神経鞘腫)の3種類に分類されるが,これらはKIT,CD34,デスミン,α-smooth muscle actin(α-SMA),S-100蛋白,ビメンチンの免疫組織化学的診断を行うことでほぼ鑑別できる.GISTの90~100%はKITがほぼ均一にかつ強陽性に染まり,CD34が約70~80%の症例で陽性となる.デスミンはほぼ100%陰性,αSMAは約20%の症例で部分的に陽性となる.S-100蛋白はほぼ100%陰性を示す.現在ではGISTという用語は明らかな平滑筋腫や神経鞘腫などを除いたKITやCD34が陽性となる腫瘍,換言するとカハールの介在細胞への分化を示す腫瘍と理解される.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?