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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻2号

2004年02月発行

文献概要

特集 GIST(gastrointestinal stromal tumor)診療の最前線

GIST(gastrointestinal stromal tumor)の超音波内視鏡診断

著者: 大橋信治1 岡村正造1 浦野文博1 細井努1 石川英樹1 後籐順1 佐藤都佳1 多々内曉光1 船坂好平1 瀬川昂生1

所属機関: 1豊橋市民病院消化器内科

ページ範囲:P.149 - P.152

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 要旨:現在,GISTの定義は消化管壁に発生する間葉系腫瘍の中で,免疫組織化学的にKITレセプターを発現する腫瘍とされている.EUSによるGISTの悪性所見は径3cm以上,腫瘍内部の無エコー領域,辺縁不整,内部エコーの不均一,分葉像などがある.これらの中で2ないし3項目を満たすものを悪性としている.現在,リスク分類が提案されているが,これを基準としてもより大きな腫瘍径,無エコー領域,辺縁不整は有意なhigh-risk指標である.近年,EUS下穿刺吸引生検(EUS-FNA)が実用化され,HE染色,免疫染色(c-kitなど),Ki-67 labeling indexの検討も可能である.KITチロシンキナーゼ拮抗剤STI-571は転移を有するGIST例に光明をもたらし,保険適用となった.本薬の治療適応を含む合理的な治療選択基準の確立において,EUSおよびEUS-FNAの果たす役割は大きい.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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