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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻2号

2004年02月発行

文献概要

特集 GIST(gastrointestinal stromal tumor)診療の最前線

GIST(gastrointestinal stromal tumor)の標準的手術療法

著者: 大平寛典1 大山繁和1 山口俊晴1 柳澤昭夫2 加藤洋2

所属機関: 1癌研究会附属病院消化器外科 2癌研究所病理部

ページ範囲:P.153 - P.156

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 要旨:GISTに関する概念,治療法において未だ一定のコンセンサスが得られていないのが現状である.GISTに対する当施設の外科治療結果と他施設からの報告を検討した結果,現時点での臨床または病理学的特徴として,①リンパ節転移の頻度は約10%前後,②主な転移臓器は肝臓,③原発,転移病変ともにsurgical marginを確保できれば長期生存の可能性あり,④過去に行われたadjuvant therapyの中に有効なものは見られなかった,が考えられた.以上から,1)surgical marginを確保した切除を行う,2)腫瘍径が大きい症例では近傍リンパ節転移もありうる,3)腫瘍被膜の損傷を避ける,4)転移再発症例は可能であれば切除する,が重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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