臨床外科59巻2号

2004年02月発行

臨床報告・1

TAEにて止血しえた小児外傷性十二指腸壁内血腫の1例

著者： 阿部仁郎¹ 三井毅¹ 浅田康行¹ 飯田善郎¹ 三浦将司¹ 宮山士朗²

所属機関： ¹福井県済生会病院外科 ²福井県済生会病院放射線科

ページ範囲：P.221 - P.224

文献概要

はじめに

　腹部鈍的外傷による十二指腸血腫は比較的稀な疾患であり，その治療法は最近では保存的治療が第一選択とされている^1）．また保存的治療としてTAEを施行した報告は稀である^2）．今回，筆者らはTAEにより止血しえた小児外傷性十二指腸壁内血腫の1例を経験したので，若干の文献的考察を加えて報告する．