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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻3号

2004年03月発行

特集 肝細胞癌治療の最前線

肝癌における樹状細胞療法

著者: 岩下幸雄1 後藤茂1 田原光一郎1 佐々木淳1 太田正之1 北野正剛1

所属機関: 1大分大学医学部第1外科

ページ範囲:P.267 - P.271

文献概要

 要旨:樹状細胞治療は,腫瘍抗原に対する特異的な免疫反応を誘導することにより治療効果を期待する方法である.筆者らは肝癌患者に対して樹状細胞治療臨床第Ⅰ相試験を行い,本治療法は肝癌患者に対しても安全で施行可能であることを確認した.治療を行った10例のうち,腫瘍の縮小を1例,腫瘍マーカー低下を2例に認めた.免疫反応は,治療後皮内反応の陽転を7例に認め,抗腫瘍免疫反応の誘導が示唆された.樹状細胞治療は今後,症例の選択や抗ウイルス治療あるいは遺伝子治療の併用などにより治療効果を増強することで,肝癌に対して理想的な治療法になる可能性がある.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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