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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻3号

2004年03月発行

文献概要

特集 肝細胞癌治療の最前線

C型肝炎における宿主免疫の解析とその進歩

著者: 中本安成1 金子周一1

所属機関: 1金沢大学医学部消化器内科

ページ範囲:P.317 - P.323

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 要旨:C型肝炎ウイルスは,水平感染した後に60~80%と高率に持続感染が成立する.高率に慢性化する病態における宿主免疫の特徴について最近の知見を中心に考察した.C型慢性肝炎患者におけるTリンパ球,単球の特徴として,細胞質Bcl-2タンパクが低下してアポトーシス感受性が亢進していることが示された.また抗ウイルス反応の主役である細胞傷害性Tリンパ球については,高感度なテトラマー技術を用いても少数しか検出されないだけでなく,活性化しているにもかかわらず抗ウイルスサイトカインであるインターフェロンγの産生能が低下していた.これよりC型慢性肝炎においては,ウイルスの排除に十分な免疫反応が誘導されにくい病態であると考えられた.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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