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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻3号

2004年03月発行

目で見る外科標準術式・46

大腿ヘルニア

著者: 宮崎恭介1

所属機関: 1みやざき外科・ヘルニアクリニック

ページ範囲:P.325 - P.329

文献概要

はじめに

 大腿ヘルニアとはヘルニア囊が腹部内臓の一部や腹膜前脂肪織を伴って大腿輪から大腿管の中に脱出し,さらに大腿卵円窩に突出するヘルニアである.手術術式には鼠径靱帯の上からアプローチするのか下からアプローチするのかの違いにより,鼠径法と大腿法の2つがある.鼠径法では本来ヘルニアのない鼠径靱帯より上の腹壁にも手術侵襲が加わるため,大腿輪に加えて鼠径管後壁の補強も同時に行わなければならない.一方,大腿法では大腿輪のみを閉鎖する方法であるが,視野が悪いためヘルニア門である大腿輪を閉鎖することが困難であるとされてきた.

 プラグ(Bard(R)PerFix(R)Plug,メディコン社製)を用いた大腿法(以下,プラグ・大腿法)は,大腿管にプラグを挿入することで大腿輪を確実に閉鎖することのできる最も簡単な大腿ヘルニア修復術1~3)で,非嵌頓例であれば15分程度で施行可能である.本稿ではプラグ・大腿法について,その術式を詳細に解説する.
適 応

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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