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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻3号

2004年03月発行

臨床報告・1

発見が困難であった長期経過潰瘍性大腸炎における進行大腸癌合併の1例

著者: 吉岡慎一12 三嶋秀行1 辻仲利政1

所属機関: 1国立病院大阪医療センター外科 2大阪大学医学部病態制御外科

ページ範囲:P.367 - P.370

文献概要

はじめに

 長期に経過した潰瘍性大腸炎の合併症として大腸癌の発生が知られている.潰瘍性大腸炎の経過観察として大腸内視鏡検査や注腸検査を定期的に行っているにもかかわらず,潰瘍性大腸炎の癌化はその特性により発見が難しく,また発見の難しさから診断された時点で進行癌であることが多く,予後不良とされている1)

 潰瘍性大腸炎に併発した大腸癌は,潰瘍性大腸炎のサーベイランスにより発見されることが大半であるが,その診断は必ずしも容易ではない.今回,1年以内に術前内視鏡と注腸検査が施行されているにもかかわらず術前診断が困難であり,急性腹症様の症状があったために,手術をすることになりはじめて発見された潰瘍性大腸炎に発生した進行大腸癌の症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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