文献詳細
特集 甲状腺癌治療の最適化を目指して
文献概要
要旨:甲状腺分化癌遠隔転移例に対する放射性ヨード治療の効果は組織型,転移部位,病巣の大きさなどにより異なる.予後の改善が認められる因子としては,131Iの集積があること,若年者であること,転移巣が小さいこと(転移の早期発見)といわれている.筆者の施設における取り込みの認められた症例での15年生存率は乳頭癌で65%,濾胞癌で33%であった.予後という側面からは本治療が有効でない症例も多々ある.過度の期待を患者に持たせることは慎まなければならない.
掲載誌情報