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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻6号

2004年06月発行

文献概要

特集 内視鏡外科手術を安全に行うために

早期胃癌に対する腹腔鏡補助下胃切除術を安全に行うために

著者: 永井祐吾1 田中信孝2 永井元樹2

所属機関: 1総合病院国保旭中央病院内視鏡外科 2総合病院国保旭中央病院外科

ページ範囲:P.673 - P.679

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 要旨:腹腔鏡補助下胃切除を安全に行うためのポイントを解説した.進行癌やリンパ節転移を除外するために超音波内視鏡やCT画像診断は不可欠である.切除範囲は術前内視鏡で施行した点墨点を目安にする.術者は患者左側に立ち,左側腹部の2本のトロカールで郭清操作を行う.助手は患者右側に立ち,右側腹部(右手),心窩部(左手)のトロカールから術野展開を行う.術者は主として超音波凝固切開装置を用い,胃周囲血管の剝離を行う.クリップの脱落や超音波凝固切開装置のキャビテーションで思わぬ出血をきたすことがある.胃周囲の血管走行を術前から十分把握し,血管周囲の郭清は細心の注意を払って行うべきである.突発的出血に際し,ガーゼ圧迫でコントロールできなければ速やかな開腹コンバートの構えが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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