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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻7号

2004年07月発行

特集 研修医のための外科基本手技とそのコツ

血管確保―血管確保の方法と手技,末梢静脈確保のための方法と手技,中心静脈経路の確保の手技

著者: 古屋隆俊1

所属機関: 1総合病院国保旭中央病院外科

ページ範囲:P.855 - P.860

文献概要

要旨:末梢静脈確保の要点は,(1)内針と外筒にギャップがあることと,留置針を彎曲させること,(2)皮膚と静脈に硬度差があること,(3)つねに皮膚の緊張を保つこと,(4)静脈は真上から突くこと,(5)血液が逆流したのちさらに数mm進め,逆流があれば外筒も静脈内にあること,である.鎖骨下静脈穿刺の要点は,(1)Trendelenburg位(15度)として右背部を挙上し,顔は左側とすること,(2)右鎖骨中線,鎖骨下縁より1~2cm下方から胸骨上切痕方向へ試験穿刺すること,(3)本穿刺は軽い陰圧をかけ,静脈血を吸引したのち5mm進め,内針を抜去してカテーテルを10cm挿入.静脈血吸引を確認すること,(4)カテーテルをガイドワイヤーとして外筒を深く進め,顔を右側に,右肩をすぼめてカテーテルを15cm挿入すること,(5)外筒を抜去して2か所で固定すること,(6)胸部X線でカテーテルの位置と気胸の有無を確認すること,である.失敗には必ず理由があることを心にとめて,より良い方法の工夫を怠らないことが重要である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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