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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻8号

2004年08月発行

臨床研究

アルギン酸系創傷被覆材を用いた褥瘡100例の治療経験

著者: 小坂正明1 中澤學1 諸富公昭1 上石弘1

所属機関: 1近畿大学医学部形成外科

ページ範囲:P.1043 - P.1049

文献概要

はじめに

 アルギン酸はコンブなどの褐藻(かっそう)類から抽出された多糖類で,水に溶けると粘稠になる性質から食品添加物(増粘多糖類)として利用されている1).最近その粘稠な湿潤環境による創傷治癒促進効果が注目され,アルギン酸を主成分とした種々の創傷被覆材が市販されている.これらアルギン酸系創傷被覆材の保険適用症は「皮下組織にいたる創傷用」とされ,褥瘡ではgradeⅢに適応がある.しかし報告者によってその有効性は一致しておらず2~5),単独使用で治癒が期待できるか否か,検討の余地がある.

 そこで今回褥瘡100例(gradeⅡ50例,gradeⅢ50例)に対してアルギン酸系創傷被覆材を使用し,「褥瘡深度」「褥瘡面積」「治癒日数」の3項目の関連性について検討したので報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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