文献詳細
臨床報告・1
両側水腎症を契機に発見された大腸癌腹膜転移の1例
著者: 五井孝憲1 西尾慶子1 本多桂1 片山寛次1 山口明夫1
所属機関: 1福井大学医学部第1外科
ページ範囲:P.1051 - P.1055
文献概要
大腸癌のなかで腹膜転移症例は4~10%と言われている1).来院時は腹膜転移に起因する症状は稀で,原発巣が関与する出血,閉塞症状などがほとんどである.したがって,腹膜転移の診断は術前CT,MRIまたは腹部超音波検査などで癌性腹水,腹腔内腫瘤が確認されるか,または開腹時に初めて診断されることがほとんどである.今回,筆者らは両側水腎症を契機に発見された大腸癌腹膜転移症例を経験したので報告する.
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