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文献詳細

雑誌文献

臨床外科59巻9号

2004年09月発行

文献概要

特集 乳癌初回の診療:ガイドラインと主治医の裁量

センチネルリンパ節生検の現状と展望

著者: 神野浩光1 池田正1 北島政樹1

所属機関: 1慶應義塾大学医学部外科

ページ範囲:P.1133 - P.1139

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 要旨:乳癌におけるセンチネルリンパ節生検同定法として,色素法,RI法および併用法があるが,習熟すればいずれの方法でも問題はない.RIコロイドの粒子径に関しては200nmをやや超える程度のものが優れているとする報告が多いが結論は出ていない.トレーサーの注入部位に関しては,皮下と腫瘍周囲の乳腺実質の併用がよいと思われる.術前化学療法後のセンチネルリンパ節生検の有用性は証明されていない.センチネルリンパ節の転移診断には迅速組織診と捺印細胞診が用いられており,どちらも有用である.センチネルリンパ節における微小転移の臨床的意義は確立していない.胸骨傍センチネルリンパ節生検は正確なステージングに有用であると思われるが,いまだ前臨床段階である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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