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文献詳細

雑誌文献

臨床外科6巻10号

1951年10月発行

文献概要

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門脈動脈化手術(予報)

著者: 木本誠二1 杉江三郞1 三枝正裕1 勅使河原正雄1 腰塚浩1 角田正彥1 宮尾淳平1 鍵谷德男1 小谷彥藏1

所属機関: 1東京大学福田外科教室

ページ範囲:P.462 - P.469

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 肝機能が極めて多岐に亘ることは周知の通りで,未だその全貌は把握されるに至つていないが,大体手近の檢査で知られる肝機能に対し酸素の供給が非常に重要であることは漸次明らかにされつつある.吾々は血管外科の一項目として門脈の外科を取挙げているが,急性或は慢性の肝傷害に対して積極的に酸素に富む動脈血を多量に且つ出来れば永続的に送る目的で,門脈に動脈を吻合,即ち門脈の動脈化を試み,肝機能が期待通り亢進するかどうかを檢索した.こうした意味での永続的の門脈動脈化はまだ文献に見られない新しい構想であるため,愼重に動物実驗成績を檢討した上で臨床例にも実施し,一定の効果を認めることが出来た.まだ檢索不充分な点もあるが,一應今までの成績を報告して各位の御批判を仰ぎ度いと思う.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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