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文献詳細

雑誌文献

臨床外科6巻11号

1951年11月発行

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色素性絨毛結節性滑膜炎に就て

著者: 宮崎三郞1

所属機関: 1東京都大田區京濱病院外科

ページ範囲:P.529 - P.532

文献概要

 色素性絨毛結節性滑膜炎と言う名称は1941年Jaffe及び共同研究者1)により使用されたもので,本症は臨床的には関節の腫脹,疼痛及び多量の純血樣滲出液を認め病理的には腫瘍状の外観を呈する滑膜の絨毛状或は結節状増殖を主徴とする疾患である.
 始めて本症を報告したのはSimon2)と言われ,其後Heryrovsky, Moser3),Hartmann4),Mandle5),Fraryen—heim6),Hunter7),Klings & Sashin8),De Santo & Wil—son9),Galloway10)等により症例を加えて来たが,從来はその多彩な組織的所見の爲に慢性出血性絨毛性滑液膜炎,巨細胞性線維血管腫,線維血鉄素性肉腫,紡錘巨細胞肉腫,良性多型細胞性腫瘍,惡性多型細胞性腫瘍,黄色腫性巨細胞腫,良性黄色腫性巨細胞肉腫等と色々な名称の下に報告されて来たものである.Jaffe等は世界の文献より57例を集め之に自家症例20例を加えて考察を行い,1941年本症を表題の樣な名称に統一する事を提案した.我國に於ては1936年藤野11)により慢性絨毛性出血性膝関節炎として1例を報告されたものを見るのみである.本症を独立した疾患と認める事には疑問の点が多いが,この種の報告は尚少いので私の経驗した1例につきその概要を報告する.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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