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バセドウ氏病の嘔吐に関する「レ」線学的観察
著者: 伊藤尹1 山中太郞1
所属機関: 1東京武藏小山伊藤病院甲状腺病研究所
ページ範囲:P.169 - P.170
文献購入ページに移動 バ氏病は自律神経系の失調状態が最も顯著に現わるゝ疾病の代表的のものであろう.バ氏病に於ける胃腸症状として周知のことは,異常の食慾亢進による多食並に頻餓感,便通回数の頻数,腹鳴等で,又蠕動亢進による胃痛,蠕動不安感等に屡々と見らるゝ所で,更に甲状腺中毒症状め顯著なるもめでは嘔吐,下痢歯等に伴う頻渇等であるが,それ等の症状は副交感神経の刺戟に関するか或いは基礎新陳代謝の亢進にあると説明されている.
從来バ氏病に於ける胃腸症状のレ線学的研究は余り見られない,山中は專門的立場から是に多大の興味を寄せ,その研究を試みつゝあるが,偶々嘔気,嘔吐を主要症状とする1例に於て,從来考えられなかつた特異の像を得たので,茲にその一考察を報告して諸家の御批判を乞う次第である.
從来バ氏病に於ける胃腸症状のレ線学的研究は余り見られない,山中は專門的立場から是に多大の興味を寄せ,その研究を試みつゝあるが,偶々嘔気,嘔吐を主要症状とする1例に於て,從来考えられなかつた特異の像を得たので,茲にその一考察を報告して諸家の御批判を乞う次第である.
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