文献詳細
文献概要
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頭部外傷による発汗過多症の2例
著者: 中村壽一1 米倉茂孝1
所属機関: 1志免鐵道病院外科
ページ範囲:P.357 - P.358
文献購入ページに移動緒言
頭部外傷と発汗過多症との関係を文献によつて檢べるに,Karplus(1916),Böwing(1922),Hoff(1931)等はそれぞれ発汗過多症を来した症例の剖檢所見として,内嚢部或は視丘,視丘下部に変化を認めたが孰れも死に至らしめた重篤な頭部外傷の場合である.最近米國の医学雜誌に於て今次大戰中の頭部外傷後の苦訴としての植物神経障碍が記載せられているが,その中で発汗異常の事に触れている.然し症例報告ではない.本邦に於ても勿論その症例こ発見し難い.從つて茲に比較的軽度の頭部外傷により招致せられた発汗過多症の2例を報告したい.
頭部外傷と発汗過多症との関係を文献によつて檢べるに,Karplus(1916),Böwing(1922),Hoff(1931)等はそれぞれ発汗過多症を来した症例の剖檢所見として,内嚢部或は視丘,視丘下部に変化を認めたが孰れも死に至らしめた重篤な頭部外傷の場合である.最近米國の医学雜誌に於て今次大戰中の頭部外傷後の苦訴としての植物神経障碍が記載せられているが,その中で発汗異常の事に触れている.然し症例報告ではない.本邦に於ても勿論その症例こ発見し難い.從つて茲に比較的軽度の頭部外傷により招致せられた発汗過多症の2例を報告したい.
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