icon fsr

文献詳細

雑誌文献

臨床外科60巻1号

2005年01月発行

文献概要

臨床外科交見室

わが国における痔核,粘膜脱に対するPPH(Longo法)の行く末は?

著者: 岡崎誠1

所属機関: 1市立伊丹病院外科

ページ範囲:P.80 - P.80

文献購入ページに移動
1998年,Longo1)が痔核手術において器械で直腸粘膜を環状に切除する画期的な方法を発表した.この方法で痔核あるいは粘膜脱に対する手術は大きく変わるのではないかと期待された.長年にわたって施行されてきたいわゆる結紮切除法(Milligan-Morgan法)とのRCTにおいてもいわゆるLongo法の有用性が報告されている2)

 筆者は32歳,女性の脱肛に第一例目を行い,従来法との術後疼痛や経過があまりにも違いすぎるので(PPHが優れている),その後25例程度行い,痔核治療がいずれこの方法に取って代わるのではないかと考えた3)

参考文献

World Cogress of Endoscopic Surgery. 1998, pp777-784
2)Rowsell M, Bello M, Hemingway DM:Circumferential mucosecto-my(stapled haemorrhoidectomy)versus conventional haemorrhoid-ectomy:Randomized controlled trial. Lancet 355:779-781, 2000
3)岡崎 誠,山村 順,篠崎幸司,他:内痔核に対するサーキュラーステイプルを用いた環状粘膜切除術のコツと成績.手術56:787-791,2002
4)辻仲康伸,松尾恵五,浜畑幸弘,他:PPHによる痔核手術.臨外59:979-983,2004
5)Ripetti V, Caricato M, Arullani A:Rectal perforation, pneumoperitoneum, and pneumomediastinum after stapling procedure for prolapsed hemorrhoids. Report of a case and subsequent considera-tions. Dis Colon Rectum 45:268-270, 2002

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?