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文献詳細

雑誌文献

臨床外科60巻10号

2005年10月発行

特集 自動吻合器・縫合器による消化管再建の標準手技と応用

幽門側胃切除後Billroth-Ⅰ後壁器械吻合法

著者: 高金明典1 阿部薫1 大山健一1 藤原久貴1 高橋正統1

所属機関: 1岩手医科大学医学部第1外科

ページ範囲:P.1227 - P.1231

文献概要

要旨:自動吻合器・自動縫合器の信頼性が向上し,また2004年の保険点数改定により胃切除後再建を器械で行う施設が増加している.当科では2000年6月よりBillroth-Ⅰ法(B-Ⅰ)再建に器械を使用している.当科で施行しているB-Ⅰ後壁器械吻合は残胃大彎側断端を約1.5cm切離し,そこから自動吻合器(circular stapler)を挿入し,残胃後壁と十二指腸断端を器械吻合する方法である.この方法は,開腹のみならず腹腔鏡補助下幽門側胃切除後再建においても4~5cmの小さな創から施行可能である.合併症として127例中2例(1.6%)に狭窄を認めたが,縫合不全や出血などは認めなかった.B-Ⅰ後壁器械吻合は安全かつ確実な吻合が可能で,手術時間の短縮や合併症の減少が期待できる方法である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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