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文献詳細

雑誌文献

臨床外科60巻10号

2005年10月発行

文献概要

特集 自動吻合器・縫合器による消化管再建の標準手技と応用

幽門側胃切除後のhemi-double stapling methodによる再建

著者: 吉野茂文1 西村拓1 岡正朗1

所属機関: 1山口大学消化器・腫瘍外科(第2外科)

ページ範囲:P.1233 - P.1238

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要旨:自動縫合器・吻合器を用いた幽門側胃切除後のhemi-double stapling methodによる再建について,実際の手術手技を詳細に解説した.本法はBillroth-Ⅰ法再建のみならずBillroth-Ⅱ法,Roux en-Y法にも施行でき,また腹腔鏡補助下幽門側胃切除術にも応用可能である.本術式の特徴は,残胃と十二指腸を手縫い吻合と同様に端々吻合すること,およびサーキュラーステイプラーを切除側の胃より挿入することで残胃に余分な創が残らないことである.現在までに215例施行したが,合併症は,縫合不全が1例,吻合部狭窄が4例,早期通過障害が8例,吻合部出血が1例と少なく,臨床成績は満足のいく結果であった.

参考文献

1)Oka M, Maeda Y, Ueno T, et al:A hemi-double stapling method to create the Billroth-Ⅰanastomosis using a detachable device. J Am Coll Surg 181:366-368, 1995
2)岡 正朗:器械吻合によるB-ⅠおよびB-Ⅱ再建術.北島政樹(編);消化器外科診療二頁の秘訣.金原出版,2004,pp126-127
3)森田克彦,徳久善弘,平木桜夫,他:豚小腸を用いた自動縫合器のセットからファイヤーまでの待ち時間の必要性についての検討.日外会誌105(臨増):386,2004
4)吉野茂文,上野富雄,山本光太郎,他:腹腔鏡補助下幽門側胃切除術におけるhemi-double stapling methodの応用.日外会誌106(臨増):290,2005
5)Kaiho T, Gunji Y, Hirayama N, et al:Effect of the anastomosis-site after Billroth-Ⅰgastrectomy on the motility of the remnant stomach. Hepatogastroenterology 51:906-911, 2004
6)Gunji Y, Miyazaki S, Hirayama N, et al:Hormonal regulation of postprandial gastric emptying of the remnant stomach after distal gastrectomy. J Gastrointest Surg 8:211A, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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