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特集 癌治療のプロトコール2005-2006 Ⅲ.大腸癌治療のプロトコール
昭和大学横浜市北部病院消化器センター
著者: 石田文生1 工藤進英1 田中淳一1 遠藤俊吾1 日高英二1 永田浩一1 辰川貴志子1 樫田博史1
所属機関: 1昭和大学横浜市北部病院消化器センター
ページ範囲:P.109 - P.116
文献購入ページに移動癌治療の方法を決定するに際して,benefitとriskを正しく評価した,すなわち病変の根治性と治療による侵襲の大きさを考慮した選択が望まれる時代になってきた.診断のうえでは,大腸内視鏡診断学は電子スコープの出現と拡大電子スコープの開発によって飛躍的に進歩を遂げた1).一方,治療面でも1992年に腹腔鏡下手術がわが国に紹介されて以来,大腸手術にも腹腔鏡下手術が導入されるに至った.腹腔鏡下手術手技の開発と適応の拡大によって,さらに低侵襲な手術治療が可能となってきた.また近年,内視鏡においても粘膜切開剝離法(endoscopic dissection:以下ESD)が大腸に導入されて,治療法の選択がより多彩になっている.これらの医療技術の進歩を背景として,正確な診断に基づいた的確な治療法の選択が確実なものとなりつつある.
本稿では,われわれが現在行っている大腸癌治療のプロトコールを,これまでに蓄積・解析したデータを示しながら紹介したい.
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