文献詳細
特集 癌治療のプロトコール2005-2006
Ⅷ.甲状腺癌治療のプロトコール
文献概要
はじめに
甲状腺癌は濾胞上皮由来で発育の遅い分化癌(乳頭癌,濾胞癌)と,きわめて急激な進展を示す未分化癌,傍濾胞細胞(c-cell)由来の髄様癌に大別される.甲状腺癌の臨床的特徴や予後は組織型により大きく異なっており,それぞれの組織型に基づいて治療方針が決定される.したがって,術前診断が非常に重要となる.
本稿では,まず各癌の特徴を概説し,ついでわれわれが実際に行っている甲状腺癌治療のプロトコールを紹介する.
甲状腺癌は濾胞上皮由来で発育の遅い分化癌(乳頭癌,濾胞癌)と,きわめて急激な進展を示す未分化癌,傍濾胞細胞(c-cell)由来の髄様癌に大別される.甲状腺癌の臨床的特徴や予後は組織型により大きく異なっており,それぞれの組織型に基づいて治療方針が決定される.したがって,術前診断が非常に重要となる.
本稿では,まず各癌の特徴を概説し,ついでわれわれが実際に行っている甲状腺癌治療のプロトコールを紹介する.
参考文献
1)Cady B, Rossi R:Anexpanded view of risk-group definition in differentiated thyroid carcinoma. Surgery 104:947-953, 1988
2)Hedinger CHR., Williams ED, Sobin LH:Follicular carcinoma. In:Histological Typing of Thyroid Tumours. 2nd ed, Spriger-Verlag, 1988, pp7-8
3)Takami H:Medullary thyroid carcinoma and multiple endocrine neoplasia type 2. Endocr pathol 14:123-131, 2003
4)八代 亨:甲状腺微小癌の疫学.ホルモンと臨床52:1-5,2004
5)Sugino K, Ito K, Mimura T, et al:The important role of operations in the management of anaplastic thyroid carcinoma. Surgery 131:245-248, 2002
6)宮内 昭:音声回復のための反回神経再建術.インターメルク,2001
7)吉田 明:胸管損傷・交感神経・迷走神経・横隔神経・福神経損傷.日本内分泌外科学会(編);内分泌外科―標準手術アトラス.インターメルク,2003,pp145-150
8)筒井一哉:甲状腺未分化癌の治療―とくにEAP療法について.癌の臨床41:137-144,1995
9)木原 実,松坂憲一,宮内 昭,他:ヨード治療無効な甲状腺分化癌肺転移にたいする気管支動脈化学塞栓療法の検討.内分泌外科14:233-238,1997
掲載誌情報