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臨床研究
腹腔鏡下胆囊摘出術の術前検査としてのCT angiographyの有用性
著者: 平能康充13 龍沢泰彦1 木下静一1 清水淳三1 川浦幸光1 高橋志郎2
所属機関: 1石川県済生会金沢病院外科 2石川県済生会金沢病院放射線科 3現 金沢大学医学部心肺・総合外科
ページ範囲:P.1431 - P.1433
文献購入ページに移動胆石症などの良性胆囊疾患に対する腹腔鏡下胆囊摘出術(以下,LC)の普及に伴い様々な合併症が報告されているが1,2),そのなかでも胆道損傷や血管損傷は重要な合併症とされる.腹腔鏡下手術では1方向からの映像に限定されるため,詳細な解剖学的把握がきわめて困難である.そのため,術前に胆道系および血管系の解剖学的把握を開腹手術よりも詳細に行う必要がある.胆道系,血管系の走向異常に関する確認が十分になされていなければ,肝管や肝動脈の切離などの重大な合併症を引き起こす可能性がある.胆道系の評価としては経静脈的胆道造影後のmulti-slice CT(以下,DIC-CT)が有用とされており3),近年,比較的普及してきている.
当院では,2003年11月からDIC-CTに加え,血管系に関してCT angiography(以下,CTA)を施行し胆囊動脈の走向に関する評価を行っており,その有用性について検討を行ったので報告する.
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