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文献詳細

雑誌文献

臨床外科60巻13号

2005年12月発行

文献概要

特集 消化管機能温存を考えた外科手術最前線 〔癌手術における機能温存および機能再建術―胃癌〕

噴門側胃切除術

著者: 安達洋祐1 山口和也1 長尾成敏1

所属機関: 1岐阜大学医学部腫瘍外科

ページ範囲:P.1549 - P.1556

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要旨:噴門側胃切除は無症状の早期癌や元気な患者に行われるので,手術後も手術前のような食事や日常生活が期待される.外科医は食道と残胃を空腸で間置して逆流性食道炎を防ぎ,空腸を囊状にして食物貯留能を期待した.ところが,「パウチは小さいほどよい」「貯留と停滞は裏表」という意見もあり,多種多様な術式は甲乙つけがたい.独創性(originality)は研究には重要であるが診療には弊害であり,現場に求められるのは他人がやらない手術ではなく,誰にでもできる手術である.手術の質(quality)を評価するのは難しく,成績を比較するときの「共通の物差し」がない.今,食事摂取や生活状態などの患者QOLを評価するために「患者評価規則」が望まれる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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