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文献詳細

雑誌文献

臨床外科60巻3号

2005年03月発行

文献概要

臨床報告・1

鼠径法でProline® hernia systemを用いて修復した閉鎖孔ヘルニアの1例

著者: 宮澤智徳1 冨田広1 牧野春彦1

所属機関: 1新潟県立坂町病院外科

ページ範囲:P.385 - P.387

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はじめに

 閉鎖孔ヘルニアは高齢の女性に多く発症し,腸管の嵌頓による腸閉塞症状によって緊急手術が選択されることが多い.最近では,全身状態が悪く全身麻酔や開腹手術のリスクが高い症例に対し,より侵襲の小さい鼠径法による手術や1,2),meshを用いた修復3~6)が報告されている.

 今回,われわれは自然還納を確認した閉鎖孔ヘルニアに対して待機的に鼠径法でProline® hernia system(以下,PHS)を用いて治療した1例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

参考文献

1)中嶋 昭,佐藤 康,新井健広,他:閉鎖孔ヘルニアの鼠径による修復術.手術 49:1829-1832,1995
2)中島康晃,中嶋 昭,佐藤 康,他:局所麻酔,鼠径法の手術により治療した閉鎖孔ヘルニアの3例.日臨外会誌 61:527-531,2000
3)入江 工,鹿野信吾,兼信正明,他:メッシュプラグを用いた閉鎖孔ヘルニア修復術の1例.手術 56:137-140,2002
4)田澤賢一,井原祐治,五箇猛一,他:ロール状メッシュプラグで修復した閉鎖孔ヘルニアの1例.手術 58:598-600,2004
5)和久利彦,細羽俊男,上田祐造,他:Marlex meshのinlay graftによる閉鎖孔ヘルニア修復術の1例.臨外 52:1101-1103,1997
hernia systemを応用した腹膜外到達法による閉鎖孔ヘルニア修復術.日消外会誌 35:1448-1452,2002
7)植木 匡,杉本不二雄,斉藤六温,他:CTにて診断された閉鎖孔ヘルニア8例の検討.日腹部救急医会誌 20:589-594,2000
8)岡田禎人:4年間嵌頓と自然整復をくり返した閉鎖孔ヘルニアの1例.日腹部救急医会誌 24:673-676,2004
9)篠川 主,大日方一夫,高橋 聡,他:閉鎖孔ヘルニアに対する診断と手術法.臨外 57:1091-1097,2002
10)高塚 聡,山本 篤,高垣敬一,他:閉鎖孔ヘルニア10例の検討―特にメッシュ修復法の有用性について―.日臨外会誌 61:3400-3403,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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