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文献詳細

雑誌文献

臨床外科60巻6号

2005年06月発行

手術手技

陥入爪の治療―新しい彎曲矯正法の試みとその成績

著者: 内山晉1

所属機関: 1内山外科医院

ページ範囲:P.791 - P.796

文献概要

はじめに

 陥入爪は爪が強く彎曲して側郭部に陥入し,外傷や深爪を契機に感染をきたして,激しい痛みとともに発症する.この際に生じた創に接触する爪は生体には異物となるため大きな肉芽腫を形成し,さらに難治性となる.Heifetz1)はこの病期の進行をStage 1(初期炎症期),Stage 2(排膿期),Stage 3(肉芽腫形成期)と分類している.また陥入爪は変形した爪甲の形態により半月型,ステープル型,ピンサー型,トランペット型に分類2)されているが,観察を重ねると1個の爪で2つの病型が混在する例も少なからず見受けられるので,本稿では混在例は右順位に分類し,記述した.

参考文献

1)Heifetz CJ:Ingrown toe-nail. Am J Surg 38:298-315, 1937
2)町田英一:足の痛みと変形を直す本.マキノ出版,2001,pp71-83
3)Wallace WA, Milne DD, Andrrew T:Gutter treatment for ingrowing toenails. Br Med J 21:168-171, 1979
4)東 禹彦:人工爪の陥入爪治療への応用.皮膚臨床35:417-421,1993
5)新井裕子,新井健男,中島 弘:外来診療における陥入爪の保存的治療法.皮膚病診療21:1159-1166,1999
6)Emmert C:Zur Operation des eingewachsenen Zehnennagels. Centralbl Chir 39:641-642, 1884
7)Watson-Cheynes W:A Manual of Surgical Treatment. vol 2, Longman Green&Co, 1912, p27
8)鬼塚卓弥:Ingrown nail爪刺(陥入爪)について.形成外科10:96-105,1964
9)Ross WR:Treatment of the ingrown toenail and a new anestheic method. Surg Chir N Amer 49:1499, 1969
10)堤 正彦,渡辺亮二,大塚藤男:最近の陥入爪の治療.臨皮47(増):157-161,1993
11)東 禹彦:陥入爪の治療.日本医事新報4140:33-36,2003
12)町田英一,佐野精司,江川雅昭:陥入爪に対するコットンパッキングと形状記憶合金プレートによる矯正治療.靴の医学10:56-60,1996
13)江川雅昭:超弾性ワイヤーを利用した爪変形治療.日臨整会誌26:118-120,2003

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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