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文献詳細

雑誌文献

臨床外科60巻8号

2005年08月発行

特集 肝切除のコツを知る―出血を少なくするために

TissueLink Dissecting Sealerを用いた肝切除術―DS3.0TMとDS3.5CTMの使用方法

著者: 水口徹1 桂巻正1 平田公一1

所属機関: 1札幌医科大学外科学第1講座

ページ範囲:P.1015 - P.1020

文献概要

要旨:近年,高精度の手術機器の開発が急速に進んだ結果,肝切除術は比較的安全な手術との認識が高まっている.その手術機器の1つとして,肝切離機器として開発されたTissueLink社のDissecting Sealer(DSTM)は肝切離に際しては高い止血効果を有し,胆汁瘻などの術後合併症の減少にも寄与していると考えられる.その先端形状には球形のDS3.0TMと鋭的な円錐形のDS3.5CTM Cone Tipがあり,電極と切離肝実質に介在する生理食塩水を沸騰させての使用が原則である.DS3.0TMにおいてはハンドピースの支持軸を立てたままでも焼灼可能であるが,DS3.5CTMはそれを倒して焼灼することがコツであり,肝切離には鋭的な先端を利用して通電せずに肝実質を破砕させるように使用する.これらの使用方法の相違と原理を理解し,より安全な肝切除術の施行に努力されることを期待したい.

参考文献

1)水口 徹,桂巻 正,平田公一:Monopolar Dissecting SealerTMを用いた肝切除術.手術58:1860-1864,2004
2)阪本良弘,山本順司,斎浦明夫,他:Monopolar Floating Ball▲TM▲とLigaSure▲TM▲を用いた肝流入血非遮断下の肝切除.手術57:1385-1388,2003
3)Poon RT, Fan ST, Wong J:Liver resection using a saline-linked radiofrequency dissecting sealer for transection of the liver. J Am Coll Surg 200:308-313, 2005
4)Sakamoto Y, Yamamoto J, Kokudo N, et al:Bloodless liver resection using the monopolar floating ball plus ligasure diathermy:preliminary results of 16 liver resections. World J Surg 28:166-172, 2004
5)Topp SA, McClurken M, Lipson D, et al:Saline-linked surface radiofrequency ablation:factors affecting steam popping and depth of injury in the pig liver. Ann Surg 239:518-527, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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