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文献詳細

雑誌文献

臨床外科61巻10号

2006年10月発行

臨床研究

腹膜外腔アプローチによる腹腔鏡下手術により修復された閉鎖孔ヘルニア8例の経験

著者: 荒巻政憲1 坪井貞樹1 鈴木浩輔1 平本陽一朗1 重光祐司2

所属機関: 1臼杵市医師会立コスモス病院外科 2黒木記念病院外科

ページ範囲:P.1393 - P.1396

文献概要

はじめに

 閉鎖孔ヘルニアは,以前は術前診断が困難で緊急開腹術となることが多い疾患であった1).当科では,鼠径部周辺ヘルニアに対する手術の第一選択として腹膜外腔アプローチによる腹腔鏡下ヘルニア手術(totally extraperitoneal preperitoneal repair:以下,TEPP)を行っている.

 TEPPにて修復された閉鎖孔ヘルニアを8例経験し,その臨床的特徴とTEPPの有用性について検討したので報告する.

参考文献

1)鈴木修司,宮内倉之助,藤本 章,他:診断に苦慮し緊急手術に至った閉鎖孔ヘルニアの1例―本邦報告314例の検討.日腹部救急医会誌15:983-986,1995
2)河野哲夫,日向 理,本田勇二:閉鎖孔ヘルニア―最近6年間の本邦報告257例の集計検討.日臨外会誌63:1847-1852,2002
3)南 宗人,林 周作,天野正弘,他:閉鎖孔ヘルニアの5例.日臨外会誌49:2206-2210,1988
4)川平洋一,藤田修弘,中尾量保,他:術前診断し得た閉鎖孔ヘルニアの2手術例.日臨外会誌54:1084-1088,1993
5)植木 匡,杉本不二雄,斉藤六温,他:CTにて術前診断された閉鎖孔ヘルニア82例の検討―CTによる質的診断の可能性.日腹部救急医会誌20:589-594,2000
6)堀川義文,岩尾憲夫,安田晶信:急性腹症のCT.へるす出版,2001,pp184-189
7)劒持雅一,佐藤嘉高,森下紀夫,他:CTによる非嵌頓閉鎖孔ヘルニア診断の可能性について.日臨外会誌62:353-357,2001
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9)藤江裕二郎,林田博人,天野正弘,他:超音波プローベによる整復後に待機的手術を行った閉鎖孔ヘルニアの1例.日臨外会誌63:2061-2065,2002
10)三田篤義,川手裕義:非観血的嵌頓整復術を行った閉鎖孔ヘルニア嵌頓の2例.日臨外会誌65:2499-2501,2004
11)佐藤仁俊,船塚雅英,徳久善弘,他:超音波ガイド下に非観血的整復を行い,待機的に腹腔鏡下修復術を行った閉鎖孔ヘルニアの1例.日鏡外会誌8:47-51,2003
12)山本秀和,加藤 滋,肥田侯矢,他:用手還納後に鼠径法により待機手術を行った閉鎖孔ヘルニアの2例.日臨外会誌66:1485-1488,2005
を用いた閉鎖孔ヘルニアの1例.日臨外会誌66:2857-2861,2005
14)中川国利,鈴木行正,豊島 隆,他:腹腔鏡下に修復術した両側閉鎖孔ヘルニアの1例.外科治療83:117-119,2000
15)池田正仁:腹膜外腔アプローチによる腹腔鏡下鼠径ヘルニア修復術.外科治療84:1412-418,2002
16)平野 暁,加藤博之,高橋直樹,他:閉鎖孔ヘルニア4例の検討と本邦過去3年間の集計.東京女医大誌66:1186-1190,1996

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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