文献詳細
特集 イラストレイテッド外科標準術式
Ⅰ.食道の手術
文献概要
はじめに
頸部食道癌切除後に遊離空腸で再建可能なのは癌が頸部に限局し,縦隔リンパ節転移のない場合である.術前に縦隔リンパ節転移が疑われたり内視鏡的に切除が不可能な胸部食道の副病変をもつものは,開胸して胸部食道を切除するため胃管または結腸による再建となる.
また頸部食道に限局した癌であっても喉頭が温存できるのは前壁側の口側境界が下咽頭にかからないことと,気管や反回神経など周囲臓器への浸潤がないことが条件となる.
ここでは喉頭が温存可能な頸部食道に限局した癌に対して,両側頸部郭清,頸部食道切除後遊離空腸による再建の術式の要点を述べる.
頸部食道癌切除後に遊離空腸で再建可能なのは癌が頸部に限局し,縦隔リンパ節転移のない場合である.術前に縦隔リンパ節転移が疑われたり内視鏡的に切除が不可能な胸部食道の副病変をもつものは,開胸して胸部食道を切除するため胃管または結腸による再建となる.
また頸部食道に限局した癌であっても喉頭が温存できるのは前壁側の口側境界が下咽頭にかからないことと,気管や反回神経など周囲臓器への浸潤がないことが条件となる.
ここでは喉頭が温存可能な頸部食道に限局した癌に対して,両側頸部郭清,頸部食道切除後遊離空腸による再建の術式の要点を述べる.
参考文献
1)吉野邦英:消化器癌手術における血行再建―Pearls&Pitfalls.南江堂,2000,pp178-197
2)波利井清紀:微小血管外科.克誠堂,1977,pp22-59
3)Katsaros J, Banis JC, Acland RD, et al:Monitoring free vascularized jejunum grafts. Br J Plast Surg 38:220-222, 1985
4)Hallock GG, Koch TJ:External monitoring of vascularized jejunum transfers using laser Doppler flowmetry. Ann Plast Surg 24:213-215, 1990
掲載誌情報