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文献詳細

雑誌文献

臨床外科61巻11号

2006年10月発行

文献概要

特集 イラストレイテッド外科標準術式 Ⅱ.胃の手術

噴門側胃切除空腸パウチ再建術

著者: 生越喬二1 中村健司1

所属機関: 1東海大学医学部外科

ページ範囲:P.87 - P.94

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はじめに

 従来,上部胃癌においては進行癌のみならず早期胃癌に対してもリンパ節郭清の完全性や手術手技上の容易さから,一般的には胃全摘術が広く行われてきた.しかし,近年,癌患者のQOLが注目されるようになり,外科手術も臓器温存,術後障害の少ない再建術式を採用する方向へと変化する時代となってきた.筆者ら1)は以前から上部胃癌に対して,術後の栄養面やQOLの面から噴門側胃切除術を施行してきた.再建術式としては食物が十二指腸を通過するいわゆる生理的な経路と,食物の排出を良好に保つためにダブルトラクト法を施行してきた2).さらに数年前から術後患者の小胃症状の改善を目的として,ダブルトラクト法に空腸囊を応用した空腸囊形成ダブルトラクト再建法(jejunal pouch double tract:以下,JPD)を施行してきた.本稿では噴門側胃切除術後のJPD再建につき紹介する.

参考文献

1)生越喬二:噴門側胃亜全摘術後の空腸間置術.手術47:849-855,1993
2)生越喬二:開胸開腹拡大郭清を伴う膵・脾温存,噴門側胃亜全摘術.外科治療62:383-390,1990
3)宮治正雄,生越喬二,中村健司,他:胃癌幽門側胃切除,空腸囊形成ダブルトラクト再建法.手術52:701-705,1998

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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