臨床外科61巻11号

2006年10月発行

特集 イラストレイテッド外科標準術式 Ⅱ．胃の手術

大動脈周囲リンパ節郭清術

著者： 喜多村陽一¹ 小熊英俊¹ 高崎健¹

所属機関： ¹東京女子医科大学消化器病センター外科

ページ範囲：P.105 - P.111

はじめに

　胃癌手術において，大動脈周囲リンパ節郭清術は進行胃癌手術術式として広く行われるようになり，術式として確固とした地位を得たと言える^1,2）．

　しかし，どの進行程度の胃癌が本術式の適用となるのか，またどのようなアプローチでどの範囲の大動脈周囲を郭清することが最良か，未だ明確ではない^3）．そこで本稿においては，日頃当教室で行っている方法をシェーマを中心に呈示する．

参考文献

1）鈴木博孝，喜多村陽一，笹川　剛：進行胃癌における層別リンパ節郭清―傍大動脈リンパ節郭清の効果．東女医大誌58：1041-1047，1988

2）西　満正，太田恵一朗，石原　省，他：胃癌における大動脈周囲リンパ節転移．消化器外科14：165-176，1991

3）山田真一，岡島邦雄：胃癌の左腎静脈周囲リンパ節転移に関する検討．消化器外科14：177-182，1991