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文献詳細

雑誌文献

臨床外科61巻11号

2006年10月発行

文献概要

特集 イラストレイテッド外科標準術式 Ⅲ.結腸・直腸の手術

直腸癌に対する経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー

著者: 木下敬弘1 金平永二2 近藤樹里1 山田英夫1 大村健二3

所属機関: 1東邦大学医療センター佐倉病院内視鏡治療センター 2四谷メディカルキューブきずの小さな手術センター 3金沢大学医学部附属病院心肺・総合外科

ページ範囲:P.187 - P.195

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はじめに

 経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー(以下:TEM)は,1980年代初頭にBuessら1,2)によって開発された,直腸腫瘍の外科的一括切除を行う管腔臓器内手術(endoluminal surgery)の一種である(図1).現在,わが国では内視鏡的粘膜切除術(以下:EMR)の技術向上や内視鏡的粘膜下層剝離術(以下:ESD)の開発によって適応症例はかなり限定される傾向にある.しかし,TEMは(1)粘膜切除であれば全周に近い一括切除まで行える,(2)腹膜翻転部以下では全層切除が行える,(3)欠損部を確実に縫合閉鎖が行える,という特徴を有する.

 TEMも開発から20年以上が経過していくつかの変法も報告されているが,本稿では,われわれが通常行っている直腸内通気法を用いたTEM原法を解説する3)

参考文献

1)Buess G, Kipfmueller K, Hack D, et al:Technique of transanal endoscopic microsurgery. Surg Endosc 2:71-75, 1984
2)金平永二,Buess G,Raestrup H,他:Buess式直腸鏡を用いた経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー.消化器内視鏡5:557-567,1993
3)金平永二:経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー(TEM).消化器外科24:265-276,2001
4)木下敬弘,金平永二,大村健二,他:経肛門的内視鏡下マイクロサージェリー(TEM)器具.消化器外科23:832-839,2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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