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文献詳細

雑誌文献

臨床外科61巻11号

2006年10月発行

文献概要

特集 イラストレイテッド外科標準術式 Ⅳ.肝・胆・膵の手術

胆道・十二指腸温存膵頭切除術

著者: 平野聡1 近藤哲1 加藤紘之2

所属機関: 1北海道大学大学院医学研究科腫瘍外科学分野 2KKR札幌医療センター斗南病院

ページ範囲:P.285 - P.293

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はじめに

 膵頭切除術はBegerらにより腫瘤形成性慢性膵炎に対する術式として初めて報告されたものである1).本術式は幽門輪温存膵頭十二指腸切除術(PPPD)とのrandomized studyの結果,術後長期の栄養状態や膵機能維持の点でより優れていることが報告され,機能温存術式として膵頭部領域の良性病変の切除術式としても次第に応用されるようになった2,3).筆者らも主に慢性膵炎症例に対して行ってきた胆道・十二指腸温存膵頭切除術を,膵頭部の分枝型粘液産生膵腫瘍などの低悪性度病変に対して適応し,良好な結果を得ている4,5)

 本稿では,胆道・十二指腸温存膵頭切除術の手術手技の実際について述べる.

参考文献

1)Beger HG, Krautzberger W, Bittner R, et al:Duodenum-preserving resection of the head of the pancreas in patients with severe chronic pancreatitis. Surgery 97:467-473, 1985
2)Buchler MW, Friess H, Muller MW, et al:Randomized trial of duodenum-preserving pancreatic head resection versus pylorus-preserving Whipple in chronic pancreatitis. Am J Surg 169:65-69, 1995
3)Yasuda H, Takada T, Amano H, et al:Surgery for mucin-producing pancreatic tumor. Hepatogastroenterol 45:2009-2015, 1998
4)加藤紘之,近藤 哲,安保義恭,他:粘液産生膵腫瘍に対する十二指腸・胆道温存膵頭切除術.外科60:1162-1166,1998
5)Hirano S, Kondos. Ando Y, et al:Outcome of duodenum-preserving resection of the head of the pancreas for intraductal paillary-mucinous neoplasm. Digst Surg 21:242-245, 2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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