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文献詳細

雑誌文献

臨床外科61巻13号

2006年12月発行

特集 消化器外科術後合併症の治療戦略―私たちはこのように治療している

直腸癌に対する低位前方切除術後の縫合不全の治療

著者: 飯合恒夫1 丸山聡1 谷達夫1 畠山勝義1

所属機関: 1新潟大学大学院医歯学総合研究科消化器・一般外科学分野

ページ範囲:P.1595 - P.1599

文献概要

 要旨:直腸癌に対する低位前方切除術は,手術手技の向上や吻合・縫合器械の改良により安全に行われるようになった.しかし,縫合不全は避けられない合併症であり,在院期間の延長や術後排便機能の低下,また長期的には局所再発にも影響を及ぼすなど患者の予後に大きくかかわってくる.術者は縫合不全を起こさないように患者の術前・術後管理に注意を払い,手術手技の向上に努めるべきである.そして,いったん縫合不全を疑ったならば,早期に診断し,保存的治療をするか人工肛門造設術を含めた外科的治療を行うかを的確に判断し実行することが重要である.

参考文献

1)森田隆幸,梅原 実,西川晋右,他:結腸直腸吻合部縫合不全.消外27:1163-1172,2004
2)Branagan G, Finnis D:Prognosis after anastomotic leakage in colorectal surgery. Dis Colon Rectum 48:1021-1026, 2005
3)Law WL, Chu KW, Choi HK:Randomized clinical trial comparing loop ileostomy and loop transverse colostomy for faecal diversion following total mesorectal excision. Br J Surg 89:704-708, 2002
4)飯合恒夫,畠山勝義:前方切除術.武藤徹一郎(監修);大腸疾患NOW 2006.日本メディカルセンター,2006,pp131-134

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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