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文献詳細

雑誌文献

臨床外科61巻13号

2006年12月発行

臨床報告・1

Richterヘルニアによるイレウスの2手術例―本邦報告124例の検討

著者: 横井川規巨1 米倉康博1 池袋一哉1 小島善詞1

所属機関: 1回生会宝塚病院外科

ページ範囲:P.1679 - P.1682

文献概要

はじめに

 Richterヘルニアとは腸壁の一部をヘルニア内容とする特異な嵌頓形式をとるもので,腸壁ヘルニアとも呼ばれる.本疾患は様々な臨床症状を呈するため術前診断が難しく,急性腹症もしくは腸閉塞として開腹手術を行い,術中に初めてRichter型の嵌頓ヘルニアと診断されることも多い1,2).今回,われわれは内鼠径輪と閉鎖孔にそれぞれ嵌頓したRichterヘルニアの2例を経験したので,文献的考察を加えて報告する.

参考文献

1)Richter AG:Abhandlung von den Bruchen. Johann Christian Dieterich, 1785, pp597-624
2)遠近直成,高野 篤,松浦喜美夫,他:Richterヘルニアの形態を呈した外鼠径ヘルニアの1例.外科治療83:378-381,2000
3)Cottam DR, Gorecki PJ, Curvelo M, et al:Preperitoneal herniation into a laparoscopic port site without a fascial defect. Obes Surg 12:121-123, 2002
4)Kadirov S, Sayfan J, Friedman S, et al:Richter's hernia. A surgical pitfall. J Am Coll Surg 182:60-62, 1996
5)三村卓司,難波康男,宇田憲司,他:Richterヘルニアの2例.広島医45:105-108,1992
6)剱持雅一,佐藤嘉高,森下紀夫,他:CTによる非嵌頓閉鎖孔ヘルニア診断の可能性について.日臨外会誌55:1593-1595,1994
7)Steinke W, Zellweger R:Richter's hernia and Sir Frederick Treves:an original clinical experience, review, and historical overview. Ann Surg 232:710-718, 2000

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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