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文献詳細

雑誌文献

臨床外科61巻2号

2006年02月発行

文献概要

特集 外科医に求められる緩和医療の知識

家族に必要なケア

著者: 須山郁子1

所属機関: 1慶應義塾大学病院療養支援室

ページ範囲:P.177 - P.180

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要旨:癌患者の家族は,患者と同様の衝撃を受け,様々な問題を抱えている.緩和ケアでは,患者と家族を1つの単位と捉え,家族全体を積極的にケアしていくことが重要である.家族を理解するためには,患者の健康問題が家族に与えている影響,家族の問題に対応する能力などをみていくことが必要である.緩和ケアにおける家族ケアとしては,予期悲嘆への援助や家族の患者ケアへの参加,家族メンバー内の調整,意思決定への支援などが挙げられる.予期悲嘆への援助では,悲嘆のプロセスを理解し,それぞれの時期に応じた援助を行うことが重要である.患者・家族の意思決定においては,十分な情報提供とコミュニケーションをはかって支援し,患者・家族の選択を尊重し支持することが必要である.

参考文献

1)世界保健機関(編):がんの痛みからの解放とパリアティブ・ケア―がん患者の生命へのよき支援のために.金原出版,1993
2)鈴木和子,渡辺裕子:家族看護学―理論と実践,第2版.日本看護協会出版会,1999,p19
3)鈴木和子,渡辺裕子:家族看護学―理論と実践,第2版.日本看護協会出版会,1999,pp78-88
4)柏木哲夫,藤腹明子(編):系統看護学講座,別巻10―ターミナルケア.医学書院,2000,p35
5)鈴木和子,渡辺裕子:家族看護学―理論と実践,第2版.日本看護協会出版会,1999,pp254-255

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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