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文献詳細

雑誌文献

臨床外科61巻4号

2006年04月発行

特集 最新の手術器械―使いこなすコツを学ぶ

LigaSureTM

著者: 福永哲1 比企直樹1 黒柳洋弥1 斎浦明夫1 大山繁和1 瀬戸泰之1 上野雅資1 大矢雅敏1 関誠1 山本順司1 山口俊晴1

所属機関: 1癌研究会有明病院消化器センター消化器外科

ページ範囲:P.435 - P.440

文献概要

要旨:LigaSureTM(Vessel Sealing System)は,脈間壁内のコラーゲンやエラスチンを電気エネルギーによって融解させ一体化して閉鎖するバイポーラー電気メスであり,現在消化器外科,産婦人科,泌尿器科など多くの外科領域に応用されている.その特徴は7mmまでの血管の凝固切離が可能なことで,特に動脈は壁内のコラーゲンやエラスチンが豊富なため,血管周囲の組織が剝離されていても十分にシール形成と閉鎖が可能である.これに対して静脈やリンパ管では,脈管壁が薄いために周囲組織を含めた収束凝固切離が安全である.使用時には周囲への熱の波及を考慮に入れ1~2mmほど離し,通電時には組織の牽引を緩めることでより安全性が向上する.LigaSureTMの特性を理解し用いることで,手術での迅速・安全・確実な血管切離が可能となり,手術手技の簡略化,手術時間の短縮が期待できる.

参考文献

1)浅野安生:血管シール用の新しいバイポーラ技術.Clin Eng 12:214-218,2001
2)Kennedy JS, Stranahan PL, Taylor KD, et al:High-burst-strength, feedback-controlled bipolar vessel sealing. Surg Endosc 12:876-878, 1998
の使用経験.日鏡外会誌8:267-271,2003
4)福永 哲,斎浦明夫,大山繁和,他:腹腔鏡下結腸切除.消外28:764-776,2005
の応用.日鏡外会誌8:391-396,2003
for liver resection:analysis by randomized clinical trial. Am J Surg(in press)
7)福永 哲:Ⅰ.郭清手技―腹腔鏡補助下幽門側胃切除(患者右側から).関東腹腔鏡下胃切除研究会(編);腹腔鏡下胃切除術~一目でわかる術野展開とテクニック.医学書院,2006,pp3-28

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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