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文献詳細

雑誌文献

臨床外科61巻6号

2006年06月発行

文献概要

臨床報告・1

ヒルシュマン型肛門鏡を用いて経肛門的に摘出し得た誤飲性有鉤義歯異物の1例

著者: 中尾健太郎1 長山裕之1 林征洋1 竹中弘二1 角田明良2 草野満夫2

所属機関: 1山梨赤十字病院外科 2昭和大学医学部一般・消化器外科

ページ範囲:P.839 - P.842

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はじめに

 誤飲による消化管異物は自然排泄されることが多いが,異物の種類によっては穿通,穿孔などを起こすため開腹手術となることがある.特に有鉤義歯はクラスプ(有鉤部)が消化管に穿孔し,開腹手術に至る報告もみられる1).今回,有鉤義歯がほとんど停滞することなく直腸まで到達し,直腸で穿孔することを危惧しヒルシュマン型肛門鏡を用い直腸ならびに肛門管を傷つけることなく経肛門的に摘出し得た症例を経験したので報告する.

参考文献

1)大谷眞二,野坂仁愛,若月俊郎,他:誤飲した義歯が直腸で穿孔した1例.臨外58:440-441,2003
2)宮澤さやか,三梨桂子,河村 修,他:異物摘出用内視鏡透明スカートを用い十二指腸上行部の誤嚥義歯を摘出した1例.Prog Dig Endosc 60:56-57,2002
3)永野公一,房本英之,杉本 侃,他:食道・胃異物の診断と治療.綜合臨40:2296-2302,1991
4)石倉信造,高橋啓介,南ゆかり,他:消化管異物となった歯科的異物の4症例.日歯麻会誌21:570-575,1993
5)村上 泰:歯科的誤嚥.日歯医師会誌31:1106-1111,1979
6)中條智恵,横林康男,水野健太郎:歯科的異物誤嚥の5例.新潟歯会誌32:69-73,2002
7)Spitz L:Management of ingested foreign bodies in childhood. Br Med J 20:469-472, 1971

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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