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文献詳細

雑誌文献

臨床外科61巻7号

2006年07月発行

文献概要

カラーグラフ 診療に役立つ肉眼像と組織像の理解―マクロからミクロ像を読む・7

肝:良性疾患(炎症,代謝異常など)

著者: 山際健太郎1 上本伸二2 小塚祐司3

所属機関: 1三重県立志摩病院外科 2京都大学大学院医学研究科肝胆膵・移植外科 3三重大学医学部附属病院病理部

ページ範囲:P.863 - P.870

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はじめに

 肝臓の炎症や代謝異常などの良性疾患においては血清学的,血液生化学的診断と生検による組織診断が中心であり,内視鏡で容易に観察できる消化管と違って画像は補助診断に過ぎず,肉眼所見も診断学的価値は少ない.一方,近年の画像診断の進歩によって,以前は悪性腫瘍との鑑別診断が難しく外科的に切除された腫瘍類似の肝良性病変に対しても的確な診断のもとに経過観察されることが多くなった.

 本稿では,肝移植の適応となる炎症および代謝異常疾患と,腫瘍類似の肝良性疾患や良性肝腫瘍のなかでわれわれが経験した症例のなかから,特徴的なもの,鑑別診断に役立つものを中心に,その肉眼的および組織学的所見を解説する.

参考文献

1)Pack GT, Barker HW:Total right hepatic lobectomy. Report of a case. Ann Surg 138:253-258, 1953
2)Ogawa T, Yokoi H, Kawarada Y:A case of inflammatory pseudotumor of the liver causing elevated serum CA19-9 levels. Am J Gastroenterol 93:2551-2555, 1998
3)山田 哲,角谷眞澄:肝疾患 肝囊胞性疾患の診断感染症を含む.臨放49:1414-1425,2004
4)赤木史郎,金澤 右:肝偽腫瘤とその診断 限局性脂肪浸潤を含む.臨放49:1448-1454,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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