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文献詳細

雑誌文献

臨床外科61巻7号

2006年07月発行

文献概要

特集 消化器外科における非観血的ドレナージ

食道―食道周囲膿瘍(特発性食道破裂,食道癌,縫合不全)

著者: 水野義久1 小澤壯治1

所属機関: 1藤田保健衛生大学坂文種報德曾病院外科

ページ範囲:P.901 - P.905

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 要旨:食道周囲膿瘍の原因には特発性食道破裂や食道癌の穿孔,食道手術後の縫合不全などがある.いずれの疾患も致命的合併症につながり,ドレナージを要する.胸部X線,胸部CT,食道造影を行って診断するとともに治療方法を決定する.ドレナージの方法には非観血的ドレナージと手術的ドレナージがあり,非観血的ドレナージには経鼻的胃管と胸腔ドレーンがある.本稿では,特発性食道破裂,食道癌,縫合不全による食道周囲膿瘍に対する非観血的ドレナージを中心に述べる.

参考文献

1)幕内博康,島田英雄,千野 修:特発性食道破裂.手術58:1381-1387,2004
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3)小出義雄,岡住慎一,松原久裕,他:食道癌における至適切除範囲の検討.日消外会誌30:2088-2092,1997
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10)千野 修,幕内博康,田仲 曜,他:特発性食道破裂の治療方針と胸腔ドレナージ法に関する臨床的検討.日腹部救急医会誌24:717-725,2004
11)野中 誠:胸腔ドレーン挿入手技の実際とその理論.日胸臨63:759-775,2004

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1278

印刷版ISSN:0386-9857

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